クラウドファンディングについて
この度、株式会社トゥー・トゥー(小樽就労継続支援B型・らしくワーク)では、障がいをお持ちの方が働く場所となるキッチンカーの購入を目指してクラウドファンディングを通じて資金を募っています。
キッチンカー自体の金額は、200万円程度を想定しており、ほか、車体に貼り付けるメニュー表や、旗などの販促品の購入、キッチンカーの塗装などを含めて、総額250万から300万円程度になると考えています。
皆様からいただいた支援金は、このキッチンカー購入費用の一部として活用させていただきます。
6月14日からクラウドファンディングを通して皆様からの支援を募り、45日間実施させていただき、10月15日にキッチンカーの購入ができるように段取りをつけていく予定です。
こちらのページではクラウドファンディングを行うまでの経緯や弊社の想いを記載させていただきました。
障がいをお持ちの方と、その実態
らしくワーク(就労支援)では、弊社に通所されている障がいをお持ちの方々(以下、利用者さん)が、自分たちの能力や興味に基づいてお弁当作りや、そのお弁当を市役所などで販売したり、パソコンのデータ入力、請求書作成、ちらし折り、アクセサリーづくりなどさまざまな仕事に取り組んでいます。
思いはそれぞれちがいますが、将来的に一人暮らしをして、自立した生活を望む方や結婚したいという方もいらっしゃいます。
しかし、その実態は生活保護と障害年金、そして時給100円~200円で得られるわずかな工賃。
およそ月10~12万円で生活をやりくりしなければならず、思いはあってもなかなか自立に結びつけることができません。
一般就職を目指すも・・・
そのような安い工賃の現実もあり、就労支援を利用する方の中には高い給与を求めて、一般企業に就職される方もいるのですが、
一般の企業では就労支援のような手厚い支援を受けることができず、人間関係やコミュニケーションがうまくとれなかったり、困ったことを相談できず、体調を崩して休みがちになり、結局、就労の継続そのものができず、行く先がなくなり、また、元の就労支援事業所に戻ってくる。
そんな姿を幾度となく見てきました。
自立したいけど、現実的にできない。
理想があって、夢を叶えたいけど、前に進められない。
そのうち、自分は障がいがあるからやっぱりできないんだと自信を失って、諦めていく姿を私は間近で見てきました。
僕たちには仕事を選ぶ権利はないんですか!?
そんな折、1人の男の子が、一般就職へ向け面接を受ける会社選びをしていたとき 突然、私に真剣な顔でこう言いました。
「僕たちには、仕事を選ぶ権利はないんですか!?」
障がいをもっているというだけで面接を受けることさえできないというのです。
私は返す言葉がありませんでした。
これは絶対になんとかしたい!!!なんとかしなければならない。
社会を変える!!!
そんな強い思いに駆り立てられました。
高い工賃の実現には・・・
就労支援のその多くはおいしいパンを安く売ったり、ろうそくや紙すきなど、決して社会的に需要があるとはいいがたいものを販売して、低い売り上げしか上げることができていません。
結果、安い時給で、障がいのお持ちの方々が働かされているという構図を長年続けてきました。
近年ではA型事業所の増加や弊社のような、平均よりも高い工賃をお支払いするB型事業所も増えてきましたがそれでも十分だとは言えません。
障がいをもった方の経済的な自立を支援できる環境をつくろう!!!
そのためには・・・
高い工賃の実現は高い売上が必要
そのように考えるようになったのが今回のプロジェクトのきっかけです。
利用者さんたちの想いとともに
障がいをお持ちの方々に高い工賃をお支払いするぞ!!!
そう心に決めたものの、私自身が、昨年11月に急遽、代表取締役になったこともあり経営のことは全くのド素人。
理想だけが突っ走り現実的にいろんな問題にぶち当たります。
「高い工賃・・・と言ったものの、いったい何をどうしたらいいのか?」
「そもそも事業ってどうやって始めたらいいのか?」
「どんなことをしたら、利益を出せるのか?赤字になったらどうしよう・・・」
「BS、PL、販管費なんぞや?」
そんな状態からのスタートでした。
でも、うまくいったら時給を上げよう!なんて言っているといつになるかわからない。 最悪、自分の給与を補填すればいいと考え今年2月から、利用者さんたちの工賃を全員見直し大幅に上げました。
正直、本当にこんなことして大丈夫か!?と思いながらも 「やっていることは間違ってない!!!方向が間違ってないときは絶対に結果も伴うはず!!!」
どうやって売上を出していくか考えることに注力しました。
そんな中、これまでのらしくワークの歩みを思い出しました。
弊社では、もともと昨年10月まで、「ハルのち晴れ。」という飲食店をしておりました。そこに、らしくワークの利用者さんたちも楽しく働いておりました。
そんなこともあり閉店後も、利用者さんたちからは
「また、接客がしたいです。」
「カフェがやりたいな。」
「秋田さん、お店つくってください!」
という声がありました。
閉店後、もともと、働いてくれていた大手飲食店でマネージャー経験があるスタッフさんも残ってくれたので、まずはグループホームのお弁当作りから開始しました。
いずれ、飲食店をやって障がいをお持ちの方々が自分らしく働くことが出来る場所をつくりたい!!!
でも、閉店させてしまった失敗もある。
また、飲食店をしても同じことの繰り返しにならないか。
日々、その葛藤の中にいました
そこから私の思いに共感してくださる方々との出会いがありました。
彼らとの出会いが私の思いを具体的な形にしてくれました。
いままでは「これはどうやったらできるんだろう・・・」と雲を掴むような感覚だったのが
「なるほど、そうやってやればできるんだ!!!」
「これはこう考えたらいいんだ!!!」
いろいろなことが腑に落ちて行くようになりました。
小樽という場所で
飲食店をしてきた経験を生かして、そして、高い工賃の実現へ向けて、売り上げを上げるために何ができるかをずっと考えてきました。
そして、自分は大切なことが抜けていることに気が付きます。
障がいをお持ちの方のことを考えてきたけれども、その先にいる、商品を買ってくれる人サービスを受けてくれる方のことを自分は何も考えていなかった。だから、うまくいかなかったんだ。
そこから、障がい福祉事業を通して世の中にいい影響を与えていこう!と考えることができるようになりました。
小樽という地域柄を生かした飲食店ができないか検討を重ねてきました。
小樽は年間約800万人もの観光客が訪れる魅力ある都市です。
しかし、この地の観光は通過型の観光にとどまっており、観光に訪れる人々に深い体験や印象を残すことがまだまだ不十分だと言われています。
これらに高い価値を提供できる飲食店の可能性を探っていった結果、家賃がかからず移動が可能なキッチンカー事業にたどりつきました。下の写真は利用者さんが、こんなキッチンカーで働きたいなと描いてくれた絵です。
小樽を訪れた方々が、小樽の古き街並みや運河散策を楽しみながら、小樽でとれる新鮮なしゃこ、ホタテ、たこなど魚介類を大切なご家族やお友達と堪能できるようなものをつくれないかを考え【OTARU すしパン】を考案しました。
これは、フランスパンの上に小樽や道産の海の恵みを使ってつくった見た目は、ほぼお寿司の食べ物です。
大手飲食店シェフ監修のもと度重なる試行錯誤を繰り返し、フランスパンから自家製の米粉パンを使用することに変更しまるでもっちりしたお餅のような食感と味わいで、小樽を旅の思い出と共に思い出すような一品に仕上げています。
万を持して障がいをお持ちの方々の高い工賃の実現と小樽の地域貢献、観光に来られた方への価値提供をしていきたいと思っています。
プロジェクトの内容
今回のプロジェクトの目的は、障がいをお持ちの方が働く場所となるキッチンカーの購入ですが、弊社自体の志は、キッチンカーの購入はあくまで1つの手段であり、
●障がいをお持ちの方々の自立
●自分らしく生きるための支援
を目的としております。
そのため、経済的支援に限定するものではなく、生活の支援や心のケアも私たちがなすべき大きな役割と考えております。
例え、お金をたくさん稼ぐことができても使い方がわからず、使いすぎてしまえば破産してしまいます。
「住」と「職」の合わせ技が必須となります。
そのため、弊社では、今後、自立を目指す方々のための自立型IOTグループホームの設立を目指しています。
この設立の際に金融機関からの借り入れを予定しているため、今回のキッチンカー購入においては、クラウドファンディングという支援と、補助金申請の組み合わせを手段として考えました。
キッチンカー自体の金額は、200万円程度を想定しており、ほか、車体に貼り付けるメニュー表や、旗などの販促品の購入、キッチンカーの塗装などを含めて、総額250万から300万円程度になると考えています。
皆様からいただいた支援金は、このキッチンカー購入費用の一部として活用させていただきます。
6月14日からクラウドファンディングにて皆様からの支援を募り、45日間実施させていただき、10月15日にキッチンカーの購入ができるように段取りをつけていく予定です。
それまでは【OTARU すしパン】を多くの方々に知っていただくべく、ちらしを作成しました。
このちらしを持って障がいをお持ちの方々と、配って歩いたり、街の会社や福祉施設などを訪問をしてモニターになってもらっています。
事業所での販売も開始し、札幌のキッチンカーレンタル業者からキッチンカーを借りて来て定期的にキッチンカーでの販売を継続していく予定です。
キッチンカーを購入したあとは利用者さんの勤務時間に配慮しながら
最初は平日の週3~4回、
営業時間11時~15時の稼働から始めて
次第に、もっと稼ぎたいという利用者さんたちを対象に土日祭日の稼働、小樽や近隣のイベント、お祭りに出店していく予定です。
プロジェクトの展望とビジョン
私たちは、障がいをお持ちの方々が自らの能力を最大限に発揮し、社会の一員として活躍できる機会を提供することを目指しています。
私たちの願いは単なる就労支援ではなく、社会に貢献し、支援を受けながら自立を目指すことです。
このプロジェクトは、このビジョンを実現するための一歩であると考えています。
小樽の豊かな文化や自然を生かし、障がいをお持ちの方々が中心となって運営する観光関連事業を立ち上げることで、新たな就労機会を創出し、地域社会への積極的な貢献を目指します。
これにより、小樽の観光産業の発展にも寄与することもできると希望しています。
長期的には、このプロジェクトが障がいをお持ちの方々の自信と自立の一助となり、彼らが地域社会で重要な役割を果たすきっかけになることを願っています。
また、この取り組みが社会全体における障がいをお持ちの方々の就労機会拡大というより大きな変化の一部となり、より多くの障がいをお持ちの方々が、自分らしく働く場所を見つけることができるようになることを期待しています。
これから私たちがしようとしていることは私たちだけでできることでは決してありません。
資金的な側面もありますが障がいに対する理解、自分たちのしていることが誰かに認められたり、応援していただけることが彼らにとって一番うれしいことではないかと思っています。
自分たちの夢が多くの方々のお気持ちによって達成され支えられているということを感じ心からの感謝ができるようになったときに、お世話になった社会や、人たちの恩返しとして社会に役立つという形でお返しできればと思っています。
お忙しい中、興味を持って最後まで、読んでいただき感謝しております。
ご支援、何卒よろしくお願い申し上げます。